Life is Beautiful
A. GLOBALが掲げる「BEYOND BEAUTY」「美と人の、可能性へ。」をテーマに、A. GLOBAL代表取締役の金 松月がいま輝いている女性ゲストをお迎えする対談企画。今回の対談のお相手は、歌手を経て、女優を始めマルチな才能を発揮する前田敦子さん。彼女のライフスタイルから溢れる「日常にある自分の輝ける瞬間」を紐解き、「美と向き合うきっかけ」となるヒントをお届けします。
前田敦子
Life is Beautiful
前田敦子
A. GLOBALが掲げる「BEYOND BEAUTY」「美と人の、可能性へ。」をテーマに、A. GLOBAL代表取締役の金 松月がいま輝いている女性ゲストをお迎えする対談企画。今回の対談のお相手は、歌手を経て、女優を始めマルチな才能を発揮する前田敦子さん。彼女のライフスタイルから溢れる「日常にある自分の輝ける瞬間」を紐解き、「美と向き合うきっかけ」となるヒントをお届けします。
前田敦子
生い立ちや幼少期の環境について、芸能界へ入ったきっかけなどを教えていただけますか?

前田さん:父は元気でパワフルなひと、母は家計簿をきちんとつけるような堅実な専業主婦で、いまではたくさんの猫と犬を育てているような「育てる」ことのプロ。楽しく賑やかな家庭で育ちました。小さい頃から動物や自然が大好きで、ねずみ、ハムスターに始まり、ザリガニや亀など飼育したり、外では蜂を虫取り網で捕まえるような元気な子でした。幼少期はまさにドラマ全盛期で、「家なき子」「ひとつ屋根の下」「やまとなでしこ」など、バラエティよりドラマが好きなテレビっ子だったんです。この世界に入りたいなと思ったのが、小学生高学年の頃。同世代の子たちがティーン誌に載っているのに憧れ、自分もやってみたいなと。野球が上手で人気の男の子が注目されているのを見て、「私も学校で一番有名になりたい!」と思い夢を抱いていました。

前田敦子

金:すごい!ご自身の夢を叶えていますね。

前田さん:勉強に重きを置けず、大学行く考えはなかったので、何かになりたかった。お金に関してシビアな考えがあり、小さい時もお小遣いはいらないって言っていたんです。家族からお金をもらったり、それを使うことがあまり好きじゃなくて、早く自立したいと考えるティーンでしたね。そんな時、12歳のときに渋谷のマック前でスカウトされました。芸能界に入りたかったのですごく嬉しかった。そのスカウトの方に「あなたはいいものを持っているから、もうちょっと待っていて。いいタイミングを探すから」と、私のことを見抜いてくれていて、そのご縁もあり16歳でAKB48のオーディションを紹介されたのがこの世界へ入ったきっかけですね。

金:自分で稼ぎたいという気持ち、すごくわかります。私は裕福な環境ではなかったけど、お金があるひとを羨ましいとか思ったことはありません。家族に愛情をかけてもらったから、そこで満たされている部分がしっかりあると、お金に執着する感覚はなくなりますよね。稼いだらそのお金は家族に使いたい。

前田さん:共感します!うれしい、まったく一緒です。自分が稼げばいいんだ、という感覚。

前田敦子
ご自身で一番輝いていると感じる際はどんな心情をお持ちですか?

前田さん:仕事でもプライベートも、本当に心から楽しめている瞬間って、みんなキラキラ輝きますよね。そういう風にいつも楽しむ自分でいたいなと、ずっと思っています。ツライものでも、ワクワクするものでありたい。私たちの仕事は名前を出してもらって、共演者やスタッフとお互いコミュニケーションをとって、最終的にひとつの形にする仕事だから、自分がその仕事をできるかどうかに対して「YES」と答えるのにも責任がある。お互い同じようにワクワクや楽しみが持てているかどうかは、慎重に向き合って考えます。心の底から本気で楽しんでいると、嘘では出せないいい表情が出るから、輝けるのではないかなと思います。

金:楽しんでいて心が健康な状態って、インナービューティーですよね。大事なことだと思います。人生には激しい波がやってきますけど、過ぎてしまえば「大したことない、笑えるな」と、吹っ切れて楽しめるようになった。私の場合はそうやってツライことは乗り越えられるようになりました。それに、仕事ばかりしているので周りが共感して、楽しんでくれることが嬉しくて。社員たちが自立して輝いてくれることが、自分の子供のことのように私の喜びになります。ひとのチカラって掛け算だなと、しみじみ感じます。

前田敦子
AKB48を経て、歌手から女優へと飛躍し、30代になったいま、大変なこと、また嬉しいことはどんなことですか?感じることや心境の変化、いまのお気持ちなどを教えてください。

前田さん:20代後半に出産して、子供が人生のエンジンになりました。約17年この業界にいますが、一人だと目標がわからなくなる時がある。人生を考え直すべき時期に、子供を授かりました。自分の目の前にいま子供がいることはラッキーだし、いいタイミングで、そこから自分に対しての悩みは一切なくなりましたね。子供がいることで、ブレーキがかかったり、仕事を少し休もうと考えるようにもなりました。3カ月間は作品を入れないなどで調整するように。忙しく突っ走るだけではなく、人生にメリハリを作るようになったのは、子供のおかげです。なにより自分を大事にして、健康でいようという考えになりました。病気になったらすべてが止まるし、子供に悲しい思いをさせたくない。私自身の母のようにブレなくなり強くなったかも。元々、仕事の悩みやストレスは抱えないタイプですが、自分のことはなおさら「ま、いっか」と考えるようになりました。使える時間がキュッとタイトになった分、効率的に時間を使うようにもなりました。自分の人生が明確になってきて、今は広げるのではなく、自分の身の丈に合ったものをきちんと大事にしていくことが、周りのひとも大切にできるし、すべてのことを健康にウェルビーイングな状態でいられる気がしています。

前田敦子
自分らしく自然体でいるために人生を楽しむ秘訣や、心掛けていること、習慣などがあれば教えてください。

前田さん:すごいポジティブでいることですかね。ネチネチせずカラッとしています。ひとに相談することはほとんどないですね。自分の中で解決できてしまうタイミングがあるので、何日も引きずることもない。ストレスを溜めない方法を知っているのかも。

金:内面から出る強さがあるから、あまりなにかに執着することがなさそう。

前田さん:自分のこと、過去のことを覚えておけないタイプで。あまり興味がないんでしょうね。前を向くのが好きすぎて後ろのことは忘れてしまうので、周りのひとが覚えていてくれる。あまり自分に対して、評価しすぎないようにもしています。良い悪いは決めず、結果として誰かが喜んでくれれば、それでいいんです。自分の中で失敗したり上手くいかなかったなと感じることも、ひとにはそう見えずに伝わっていないことも多い。だから仕事が向いていないんじゃないか、とかネガティブに悶々とするのは違う気がしています。自己評価はせず、ずっと客観的にいたいと思っていて、否定も肯定もしない、仕事だからと割り切りつつ、でも仕事だからきちんと頑張ります、というスタンスに。だからか、ストレスはあまりなく、仕事に対しても自分らしく自然体でいられるのかなと思います。

前田敦子

金:オフのときの素のご自分は、どんな性格ですか?女優ではない時間の過ごし方や心の在り方などを教えてください。

前田さん:オフの日は、徹底的に子供との時間にしたい。子供と思い出を作ることが楽しいので、一番のリフレッシュになります。例えばですが、ちょっと都内のホテルに子供と一緒に泊まったりとかするようになりました。リフレッシュをするために、ちょっと忙しくしたりするのが好きですね。

前田敦子

金:買い物にしても休みにしても、なんか罪悪感がある。だから忙しくしちゃって、自分自身に「大丈夫」と正当化したい部分もあるので、すごくわかります。

前田さん:子供と一緒に楽しもうと、定期的に目標として置いています。仕事のきっかけで出会った釣りにハマってしまい、家で猛勉強して船舶免許も取りました。釣りの仲間は、みんなすごく楽しんでいて、全然違う仕事ジャンルの様々な方との出会いが広がり、交流しています。みなさん釣りのプロだから教えてくれるし、私のことをウェルカムしてくれるんです。結果、みんな楽しくてハッピー。普通に会話をすることがこの仕事には大事で、いろんな立場の方と話すと自分の接し方も変わるし、いろんな考えや価値観を知り勉強になります。なるべくアドバイスをくださる先輩といっぱい関わって、教わるようにしています。

前田敦子

金:女優として演じる苦悩などはありますか?

前田さん:演じることに関しては、やり方がたくさんあるなと感じていて、いままでのやり方だと、感覚的に演じることが多かったんです。でも、ちゃんと読み込んで理解してから演じる方法を教えてくださる先輩がいたので、試行錯誤しました。でもその試行錯誤が楽しい。100人いたら100通りあるように、演技にも正解がなく、型にハマらずそれぞれでいいと思うんです。私はクセがある方ですが、そのクセを上手く活かしてくださる演出家の方と出会うとすごく嬉しい。自分の声がキライだったけれど、演出家の野田秀樹さんに舞台で活かしていただけたし、いつも声を褒めてくれる。自分のマイナスをプラスに変えてくれる方に出会えたときに、この仕事の、そして自分の強みになる。個性があるということは素晴らしいことなんだという本質的なことに、お芝居を通して気付けました。普段から声が大きいことも、舞台では役に立つ。私は顔にも声にもクセがあるけれど、いまになってはそれはいいことなんだ、自分だけの個性なんだ、とやっと思えるように。むしろクセがあってよかったなと。

金:その個性は、間違いなく武器ですよ。私は面談でいつも「自分の個性を最大限に活かして欲しい」と社員たちに伝えています。個性を活かすことは、誰かが犠牲になることもあるし、プラスなことばかりではないけれど、得意なことは伸ばしてあげて、苦手なことはまわりのひとたちが補ってあげよう、と思える人間関係を構築できたらいいなと感じていて。自分の個性を受け入れてもらい、助けてもらいながら伸ばしてもらったことで、私もいい方向に成長できたから。可能性は無限大だから、個性は目立っていいし、何事も自分次第ですよね。

前田さん:とっても素敵ですね。可能性は無限大、個性は目立っていい、仰るとおりだと感じます。

前田敦子
「美」「女性としての美しさ」「美しくあること」とは、どんなことですか?また、美へのこだわりはありますか?

前田さん:いろいろと抗う歳になってきていると思います。若いときの自分を追い求めると、違う方向にいく。いまを受け入れていくことで、正しい美しさに向かうと思っていて、年相応に生きることが、一番素敵で美しいなと感じています。

金:一緒!私も同じことをいつも言っているんです。目のたるみは優しく見えるし、シワも生きてきた証。時とともに生きているから、20代と違うのは当たり前。その歳にしか出せない、経験による表情や顔の魅力もありますよね。ケアはもちろん気を使うべきだけど、白くてシワもシミもたるみもない完璧な美だけが、一番の美しさではない。

前田さん:そうですね。たとえ周りにどう評価されても、自分に合っていると思ったことは、それが一番自分にとっていい「美」だと思うんです。医療のチカラを受け入れてもいいけれど、不自然に足していく美容より、できるだけナチュラルに上手に年齢を受け入れていきたいなと思っています。オンオフ問わず、もうここ3年以上A. GLOBALの美顔器を愛用しているんですけど、現場でのメーク前に使ったり、10分ケアを美のルーティンとして欠かしません。これがないと仕事ができない存在かもです。朝早い仕事も多いし、寝るだけで顔ってむくむから、顔、首あたりのむくみを流してスッキリさせてから、メイクをするようにしています。むくみはすぐ顔に出てわかってしまうから、ケアは本当に大事。私は韓国料理が大好きなのですが、むくみやすい食べ物は、休みの前日とかに食べるように心がけています。

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将来、こういうことをやりたいなどの目標はあまりなくて、この仕事を続けられていたらいいなと思っています。夢があるとしばりつけてしまうので、あまり決めないようにするといいのかも。やりたいことや行きたいとこなどは、その都度、声に出して、言霊のチカラで叶えるようにしています。何があるかわからないのが人生だと思うので、そのサプライズをどこかで望んでいます。自分で予想不能なことが起こるのは、ワクワクするし楽しい。人生のサプライズを楽しみながら、生きていきたいです。子供っていつもワクワク楽しそうにしているから、そういう姿を見て、自分もそうでいたいなという気持ちに。人生もひともどうにでもなれるから、その期待も込めて、5年後10年後どうなっているか楽しみです。海外にいるかもしれないし、全然違うことをしているかも。自分が女性だからとか、何歳だからとかを気にせずに、決めつけることなく、みなさんも人生のサプライズを楽しんでくださいね。スタートはいつでも何歳でもいいのだから。
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LOCATION : THE CAPITOL HOTEL TOKYU
PHOTO : Akira Maeda (MAETTICO)
EDIT : Mayuko Hamaguchi (SEASTARS Inc.)

前田敦子
HAIR & MAKEUP : Riho Takahashi(HappyStar)
STYLIST : Saori Oyamada
ワンピース : rienda、パンプス : STACCATO (Baroque Japan Limited.)
その他 : スタイリスト私物

金 松月
HAIR & MAKEUP : Fuyumi Kubo (ROI)
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